人生気楽に、適当に生きたい シンプルライフ

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まえがき

久しぶりの更新となってしまいました。いつの間にやら年が明け、もう2月です。ブログは毎日書く予定だったのですが、なにせ飽きっぽいのでぱったりと止まってしまいました。
ですが、ホームページをリニューアルしましたので、心を入れ替えてブログも再開していこうと思います。

今までは、Tipsやデザインに関するネタ情報などを書いていましたが、よくよく考えたらそんなに技術も持ってないし、毎日記事にするほどネタも持っていないことに気付いたんですよね。もっと情報が多いブログは他にもたくさんありますし。なので、これからは気楽に日常や生活についてもどんどん書いていこうかと思います。

今回は、自分の人生観について書いてみようと思います。けっこう赤裸々に語る予定なので、もし不快に思われたらすぐにページを閉じてくださいね。

シンプルライフを考えるきっかけ

今回は、僕が考える「シンプルライフ」についてです。
シンプルライフと言うと、余計な物を捨てて簡素・質実な生活を送るという意味がありますが、今回は特に「シンプルな考え方」について書くことになります。

人は社会に出るとたくさんの人にかかわり合うことで、様々な影響を受け、時に悩み、時に苦しむことになります。人によって価値観は違いますし、幸福論は違います。誰でも何かしらの不安を感じながら生きているわけです。僕も例外なく、たくさんの不安を抱えながら生きてきました。今も全く不安がないわけではありません。ですが、考え方を変えることで不安を小さくし、人生を前向きに見れるようになりました。

まず、僕は基本的に完璧主義です。ただし、完璧な人間ではありません。どういうところが完璧主義かというと、例えば仕事が終わった後、ちょっとしたミスがあることに気付くことがあります。そのミスは翌日修正すればいいものなのですが、気になって気になってしょうがなくなります。なので、残業してでも夜中でも修正できるのであればやってしまいます。もしその日修正できないのであれば、一夜中気になってしまいます。ある意味では堅実でいいのかもしれませんが、あまり気が楽になることがなく、疲れてしまいます。

また、意外と周りの目を気にしてしまいます。いつもアホなことばっかり言ってるのでキャラじゃないと思われるかもしれませんが、人の反応とか表情が気になります。でも、気になるけど相手の感情がわかるわけではないので、意味もなく不安になったりします。

※ここから少し暗い話になります。

突然ですが、僕はうつ病でした。うつ病は、なかなか理解されにくい病気です。僕も通院をしていましたが、待合室にいる人達は一見するとごくごく普通な人ばかりです。家族連れで笑いながら待ってる人達もいました。もちろん人によって症状の重さは違うと思いますが、うつ病になるとどうなるか、経験談で書きます。

まず、僕は高校を卒業してからすぐプロのミュージシャンを目指して上京してきました。バイトをしながら新しいバンドを組んでは解散、組んでは解散を繰り返し、結果的にフリーターという状況から抜け出せずにいました。そのうち、応援してくれる人は少なくなり、そろそろ定職につくべきだという声が多くなってきました。

そんな中、バイト先から誘いがあり契約社員になりました。収入も悪くなかったのですが、職場環境があまりよくなかったこともあり7時に家を出て終電で帰宅し、3時頃就寝といった生活が続いていました。もちろん楽器を演奏するような時間もありません。徐々に精神が削られるような働き方でした。また、うまく手を抜けない完璧主義な性格がよくなかったのです。その時、特に症状として出ていたのは腹痛でした。出勤時、山の手線に乗って隣の駅に到着する度に電車を降りてトイレに駆け込んでいました。でも、職場には尊敬できる先輩もいましたし、部下?もたくさんいましたのでなんとか頑張ろうと思っていました。そうした生活を続けていたら、ある日ぷっつりと何かが切れてしまい、その状況から逃げ出すことしか考えられなくなりました。そして、退職願を出しました。

僕はもともと芸術関係が好きでした。もちろん見る専門でしたが。じゃあ、一番仕事になりやすいのは何かと考えた時、Webデザイナーの仕事に就きたいと思いました。そして、制作会社で数年経験を積んでゆくゆくはフリーランスで活動したいと思ったのです。

そこで、まずは独学でHTMLとCSSを覚えました。一冊何千円とするような本も買いましたが、ネットサーフィンして覚えたほうが早いことに気が付きました。その後、一応誰かから学んでおきたかったので、お金のかからない(むしろお金がもらえる)職業訓練という制度を利用して改めて勉強することにしました。正直すでに知っている内容ばかりで退屈でしたが、新しい発見もあり楽しみながら学ぶことができたと思います。同期の人達が今でも素晴らしい友人としてつながっていることが何よりも大切なものになりました。

その後、そのままWeb制作会社に入ることになるのですが、新しいことにチャレンジすることに気合いが入っていました。少人数の会社だったので、一年目でありながらディレクション、デザイン、コーディング、納品まで全て一人でやりました。元々フリーランス志望で業界の仕事は早いうちに何でもやっておきたかったので、ラッキーだと思ってました。ですが、もちろん業務は多忙を極めました。当たり前のことですが、一年目なのでミスも多く、さらに仕事が増えます。そのうち、入社当初の余裕はなくなっていました。

そして、一年程前、僕は完全に使い物にならなくなりました。
まず起床してからベッドから起き上がることができません。全身の力が入らず、携帯電話を持つことすらおっくうでした。なんとか家を出て駅に向かいますが、もう考えることは「消えてしまいたい」です。とにかく人に会いたくありませんでした。ある時は、「死んで楽になりたい」と考えていました。仕事はもちろんのこと、趣味や音楽、全てが興味がなくなりました。もう死んで消えること以外考えなくなりました。でも、正直に言えば死ぬ気はなかったと思います。死ぬ気力もなく、道を歩いていたら事故に合わないかな、と考えるくらいでした。

でも、仕事はしなくちゃいけない、生活がかかってる、なんとかしたいと思い、心療内科に通うことにしました。
では病院ではどのような治療がされるのか。基本的には、問診と処方箋を出してもらうだけです。

「気分が落ち込んでいる」→抗うつ剤を出しますね
「夜眠れないことがある」→睡眠薬を出しますね

もちろん時に命に関わる病気ですから、薬を飲んで回復することは良いことです。重度の場合は、診断書をもらい一ヶ月休職して治療するということもあります。僕の場合は、薬を飲みながら仕事を続けるという選択をしました。しかし、薬の効果で多少楽になった気はしましたが、相変わらずの絶望感でした。仕事を続けつつ、通院をする生活を数ヶ月続けましたが、やはり限界がきました。

悩みに悩んで退職をすることにしたのですが、その時は本当に不安でいっぱいでした。
「これからどうやって生活していけばいいのか?」
「でも自分は病気だから治療を優先するべきでは・・・」
「再就職してもまた続かないんじゃないか・・・」
「まわりはみんな大きな会社に入っていい給料をもらって結婚している人もいるのに、自分はなんて情けないんだ・・・」

といった具合です。なので、もう実家に帰ろうと思いました。実家に帰っても状況が変わるかはわかりませんが、社会的なプレッシャーから逃げたかったのが一番だったと思います。そして、親と話すために一度実家に戻りました。親は子供には元気であってほしいと思うので、実家に帰って休めと言ってくれました。こんなダメ息子を受け入れてくれることが、うれしかったです。

そして、もう一度東京に戻って実家に戻るため、引越しの準備をする予定でした。その帰りの新幹線でふと思ったのです。

「フリーランスのWebデザイナーになりたかったな」

前々からフリーランスになりたいとは思ってました。しかし、最低でも制作会社で3年は経験を積まないといけないと言われている世界です。この時点で、僕は業界2年目のぺーぺーです。それに仕事がもらえるコネクションを持っているわけでもありません。完全に未知数です。

でも、思いました。

「今より状況が悪くなりようがない」

ただでさえ、ポンコツなのに失敗しても変わらないと思ったのです。そして、新幹線の中でiPhoneでフリーランスについて調べまくりました。大体のサイトやブログには、フリーランスになる条件やメリット、デメリットが書いてありました。でも、条件やデメリットは無視しました。

やりたいと思ったらやればいいんだ、と思いました。

この新幹線に乗っていた2時間半で、ものすごく気分が晴れました。どんなに強い薬をもらっても晴れなかった気分が晴れました。それだけでもなんだかうれしくなりました。人生を悲観してばかりいたのに、希望が見えた気がしたのです。

東京に戻ってすぐ、個人事業主として開業する為の準備を始めました。

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自分の考えるシンプルライフ

長々と語ってしまいましたが、このように一度どん底に落ちたことでそれまで気にしてた社会人としての建前、プライドが崩れ落ちました。もはやかっこつける意味がなくなったのです。

でも、だからこそ他人の価値観や常識を気にすることがなくなりました。自分のやりたいことに、他人や社会の常識を押し付けてもしょうがないです。

僕の場合は、結果的にはすごくうまくいっています。仕事に関しては、お世話になっていた先輩や友人などのつながりで生活できる十分な売上を出すことができています。これは本当にラッキーなことで、先輩や友人には感謝でいっぱいです。

デザインや技術に関しては、まだまだ向上させる必要がありますが、これらを勉強することは全く苦ではありません。自分の仕事の価値が高まり、評価が上がり、売上にもつながります。フリーランスですから、全てが自分に返ってきます。もちろん、仕事の価値が低ければ仕事を失う可能性もあります。なので、いつでも全力です。でも、全く苦にならないのです。それは、好きなことを好きな時間やっていられるからです。

そして、今はもう薬に頼ることがなくなりました。離脱症状で今も辛いときはありますが、以前とは比べ物にならないほど健康です。睡眠も取れるようになりましたし、あの強烈な不安感はもうありません。健康であることは、生きる上でもっとも重要な要素です。

10年前の僕は、本当は音楽で生活をしたかったのです。音楽の夢は破れましたが、今はこの仕事をやっていてとても幸せです。
それにフリーランスになって時間を自由に使えることで、音楽に使う時間も増えました。趣味と割り切っていますが、とても充実しています。

一つ夢が破れても、それを悲観せず次の夢を目指せばいいと思います。それをかっこ悪いを思われるかもしれません。でも、だからどうした?ってことです。別に他人に迷惑をかけてるわけでもありません。

やりたいことがあっても経験がないから、とか自信がないから、となかなか踏み出せないと思います。でも、やりたいことで失敗するのって楽しいです。失敗してもやりたいことに近づいていますから。

僕は高卒でフリーター歴が長くて正社員の経験がありません。だから今から大企業に就職することは難しいです。社会は僕を負け組を呼ぶでしょう。でも、関係ないです。自分次第では、大企業で働くより多くの収入を得ることもできます。

犯罪を犯したり、他人に迷惑をかけない限り、やりたいようにやってみればいいと思います。というか、多少なりとも人は他人に迷惑をかけながら生きていきます。その時は謝ればいいし、それで関係が途切れてしまっても世の中から人が全員消えるわけでもありません。失敗したら、それはそれです。死ぬ訳じゃありません。

失敗した時のことを考えるより、どうすれば成功するのか考えることに時間を使うべきです。

まとめ

今回の記事は、ちょうど一年前に通院が始まり、やっと薬を止められた記念に書くことにしました。

もちろん友人や家族には、うつ病にはなってほしくありません。でも、僕は結果的に人生観が変わって今すごく楽しいです。仕事で失敗しても、夢破れても、うつになってもそれで人生終わりじゃありません。
苦難を乗り越えるなんて大げさに考えずに、嫌なことは忘れて次の楽しいことを想像しましょう。人生適当が一番です。最低限のマナーを守れば、どんなに気楽に生きてもいいと思います。

最後に、病気を相談して親身になって話を聞いてくれた友人、調子が悪い時に必ず電話をしてくる家族、うつになったと言った瞬間爆笑してくれた某バンドメンバー達、そしてこの長々とした記事を最後まで読んでくれた皆さんに感謝します。

って、何かが終わりそうな書き方ですけど、これからも気楽に、そして真剣に生きていきますので、よろしくお願いします。

つづく...