フリーランスからの卒業、そして株式会社の設立

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お久しぶりです、土橋です。

2013年の9月からフリーランスのWebデザイナーとして個人事業を営んできましたが、2018年5月に株式会社を設立しました。今回は、約5年のフリーランス生活はどうだったのか、なぜ会社を設立したのか、この辺を語りたいと思います。

約5年のフリーランス生活

Web制作会社を辞めフリーランスとなった時は、まだ業界の経験も1年ちょっとで仕事をもらえるツテもなく、計画も何もないままスタートしていました。自分の体調面、精神面からしょうがなくという流れでフリーランスになったのですが、人生は不思議なものでご縁が続きこれまで何とか生活することができました。もちろん、売上は不安定で月に3000円しか稼げないこともあったのですが、年間を通してみれば生活するには十分な安定した売上を出せました。

僕のやっているWeb制作という業種の良いところは、事業を営む上で経費がほとんどかからないという点です。PhotoshopやIllustratorなどを使用するためのAdobe Creative Cloudも月5000円くらいです。デザインもデータのやりとりなのでプリンターもいりません。写真素材もクライアント側に用意してもらうか、有料で購入したものは追加で請求します。
あとは外注に出すかどうかなのですが、僕はほとんど出したことがありません。もちろん、自分のスキルに合った、外注に出す必要がない仕事だけやるというのが基本で、「少しスキルが足りないかも・・・」と感じた仕事は勉強して乗り越えたりしました。
つまり、外注に出さなければ原価率は5%とかで売上のほとんどを利益にできます。在庫も抱えないし、パソコンとインターネットがあればどこにいても仕事はできるし、Web制作って良い仕事だと思います。

また、僕は営業やディレクションはほとんどやらず、制作のみに集中してきました。企業へ打ち合わせに行くことはたまにありましたが、基本的には自宅で黙々と作業するだけです。

取引先もかなり少ないです。取引先が少ないということは、一つの会社から取引を断られるようになったら、売上が無くなるリスクあります。なるべく多くの取引先を作って売上を分散させるほうが、このリスクは回避しやすくなるでしょう。
しかし、取引先が増えるということは連絡を取り合う担当者が増えるということです。メールや電話の数も増えます。担当者によっては、仕事が早い人もいれば、こちらの意図がなかなか伝わらない人もいます。
連絡や見積りがいくら増えても、売上にはなりませんが時間が消費されます。先ほどのリスクと天秤にかけたときに、僕は取引先が少なくてもいいという考えに至りました。

一人で働いていて特に思ったのは、時間管理の大切さです。確かに、取引先を増やすことは売上の安定につながりますし、何より売上自体が上がるでしょう。しかし、自分が請け負っている仕事はWebサイトの制作一式になるので、数週間〜数ヶ月の案件が主になります。もし、取引先が10社あって同時にWebサイトの制作を依頼された場合、現実的に対応可能なのは一ヶ月3~4件が限界でしょう。そして残った案件は、断るか外注に依頼して何とかこなすことになります。
まず、一度仕事を断るとその取引先から次に依頼される可能性はかなり低くなります。断って僕の評価が上がるわけはないですし、その間に新たに外注先を見つけるからです。
また、自分がさらに外注に依頼した場合、外注先に作業内容の説明や見積り依頼などの時間がかかります。もちろん外注費を支払うので売上は上がりますが利益が下がります。
リスクを取ってでも自分が無駄だと感じる時間を削って、その分仕事やスキルアップに使ってきました。それでも結果的に約5年フリーランスで安定して生活できました。

会社設立のきっかけ

しかし、数年フリーランスをやっていると現状がいつまで続くかわからない不安も湧いてきます。取引先がなくなる不安もありますし、この業種でいつまでやっていられるかという不安もありました。
また、最も大きな不安が、「自分は全然成長していないんじゃないか」ということです。もちろんスキル的には成長してきたと思います。お金の計算も少しだけできるようになりました。でも、今自分ができることの枠に収まってるような気がしていました。最初はフリーランスは気楽でいいなと思っていたのが、3年目くらいから法人化を考えるようになりました。ただ、法人化する理由がはっきりとあるわけでもなく、現状維持を続けていました。

そんな時、知り合いのカフェ店員さんから自分のお店を出すことになったと話を聞きました。もう少しお金を貯めてから出そうと思ってたけど、ちょうどいい物件が見つかったので何とかお金を用意して始めるということでした。そして、彼女は次の月くらいには働いていたカフェをやめて出店の準備を始め、数ヶ月後に自分のカフェを開店させました。

上に書いたように、Web制作は原価率が低く事業を続ける上でリスクがほとんどありません。しかし、カフェなどの飲食店は仕入れや在庫、ロスなどの計算も重要ですし、実店舗を構えるので家賃の問題もあるでしょう。
けれど、彼女はとにかくカフェをやりたかったんです。だから、チャンスがあったら自分の準備ができてなかったとしてもやることにしたんだと思います。

僕はこれに大いに刺激を受けました。正直、自分は準備ができるのを待ってしまっていました。しかも、何を準備すればいいかわかってもいませんでした。たぶん、何かはっきりとした目標ができるのを待っていたんだと思います。
でも、そんなの関係ないと思いました。目標なんて会社を設立してからでいいと思いました。社長が持つべき知識とか経験とか全然わからないけど、とりあえずやってみようと思いました。

株式会社ステキの設立

steki inc

http://steki-inc.jp/

2018年5月1日に株式会社ステキを設立しました。「ステキ」の意味は、「素敵だね」って言ってもらえるような仕事をする会社でありたいから、そして「ステ」レオ「キ」ッチンの進化系であることです。

そういえば、この会社名にする前に「ステキ」という名前の会社がどれだけあるのか調べたのですが、ステキ〇〇とかはあっても、ステキだけの会社名は見つけられませんでした(あるかもしれないけど)。
意外ですよね。もしかすると、ステキだけだと意味がわからないとか、単純すぎるとか考えるのかもしれません。でも、ステキだけのほうが覚えてもらいやすいし、どんな事業でもステキを目指すという意味で自分でもすごく気に入ってます。

3月後半くらいから会社設立の準備を始めて、6月くらいまでは手続きの連続でした。事務所を借りる手続き、法人口座を開設する手続き、社会保険の加入手続き等々、通常のWeb制作業務をやりながらこなすのはかなり大変でした。何もかもが初めてで、正直わけがわからない状態で書類にハンコを押してたりしました。

でも、これこそ僕が求めていたものだった気がします。この経験が、失敗が、求めていた成長だと思います。

このサイトについて

個人事業としてのSTEREO KITCHENは法人化に伴って廃業予定なのですが、このサイトは引き続きブログ用として残していこうと思います。まぁ、ブログといっても更新頻度が少ないですが、仕事関係ではWeb制作以外でも会社代表としての経験談を綴っていきたいなと思っています。

引き続き、よろしくお願いします!